2024/9/13
Category: 天文学班

天保年間におけるアンドロメダ座流星群の古記録の発見

日時:2024年9月13日
イベント:日本天文学会秋季年会 星・惑星形成(惑星系)セッション P320a
主催: 日本天文学会
発表者:渡部潤一,佐藤幹哉(国立天文台),小野孝太郎(福島県歴史資料館)


概要

アンドロメダ座流星群は3D/Biela彗星を母天体とする流星群である。彗星崩壊の後に一時間あたり数万個という大流星雨を降らせたことで有名だが、彗星の崩壊が観測された1845年以前から、この流星群の活動は記録されてきた。寛政年間の1798年には日本でも観測記録が残されている。こうした記録は崩壊以前の母天体の挙動を調べる重要な情報である。このほど福島県伊達郡町飯坂村の商家の日記に、1838年の観察記録が日本で初めて発見された。そこには前夜に流星が多いことが話題となったため、その夜に眺めたところ、たばこを一服する間にも7個もの流星が流れ、その赤い尾が印象的だったと記されていた。1838年には世界的に一定規模の流星雨が2日間ほど継続していることがわかっているが、このように一地点で2日間にわたって観察されている点が明確なのは極めて珍しい。本発表では、この古記録から、アンドロメダ座流星群の活動時期を特定し、流星雨を引き起こしたダストトレイルを計算し、母天体の活発な挙動を明らかにしたので報告した。